Wednesday, October 29, 2014

パドルを握る位置



ここ最近は朝方寒いですが日中になると暖かく風も弱くパドリング日和が続きますね!

僕自身は全日本に向けてギア(パドルの長さ、パドルの種類、ブレードの形、板のメンテナンス、フィン)の調整と練習を今週はしています。熊野を終え少々疲れていた身体ですが先週からは練習量を減らし一年蓄積した疲れを取りつつ、漕ぐときは質の高い練習をすることを心がけています。

今回はメールで質問があったのでブログを通じて答えたいと思います。

最初の質問はパドルの長さについて。以前僕はSUPを漕ぐ時には身長+30cmぐらいのパドルを使っていましたが最近は少し短くしています。今は身長+23−24cmが一番漕ぎやすく感じています。ただパドルは身長だけでなく腕の長さ、座高の高さ、足の長さなどでもかなりかわってくると思うので皆さんも最初は長めにカットしてトライしてください。

そして本題は下の手でパドルを握る位置です。

下の手を握る位置で漕ぎは大分かわってきます。恐らく皆さんレース中につかれたりしてくると無意識に普段漕いでいる下の手のいちよりも短く持っているか長く持っているはずです。最適の場所を左右違いなく握る為、そして疲れたときも持ち幅が変わらない為にはテープを自分の下の手を挟むように貼ります。

テープの位置は下の手を挟むように貼る
これをすることによって下の手ていることに気付き漕ぎを訂正しやすくなります。

皆さんも是非試してみてください!

他に質問がある方はkennykaneko@gmail.comにメールを頂ければタイミングを見て投稿したいと思います。

Paddle with Aloha,
Kenny

Monday, October 27, 2014

Yokohama SUP Open Race



昨日は横浜で初めて開催されたSUPレース、横浜SUPオープンレースに招待選手として参加させて頂きました!

僕は横浜に住んだことが無いんでがみなとみらいに周辺には愛着と思い出が沢山あります。なぜかというとアメリカから17歳の時に帰国した後、一年だけ元町にある横浜インターナショナルスクールに通っていたからです。その時学校が終わると港の見える丘公園がある校舎から山下公園→赤レンガ→ワールドポーターズ→コスモワールド→クイーンズスクエア→横浜駅と毎週のように歩き渡り遊んでいたからです。その後もこのエリアで時間を過ごすことも多かったんです。その時自分はまだパドリングをしていなかったしまさかSUPのレースが開催されるとも思っていませんでした。
主催者の横浜SUPクラブの皆さんが準備をしっかりしてくれていたおかげで予定通り8:00にはスタート。コースは本当にみなとみらいのど真ん中。予選、準決勝、決勝と3ヒート漕ぐことになりました。

今回は初めての開催ということで参加人数も限られていて板も各メーカーが用意してくれたインフレータブルレースボードを皆が乗り回すというルールでした。僕は今回インフレータブルということで初めてSICのX12Airをレースで乗ることに。海外ではインフレータブルは海では無く川、湖や岸沿いで漕ぐものだと各メーカーが言っています。確かにいつ何がおこるか分からないインフレータブルに乗って海を漕ぐのは危険ですがこのようなイベントではかなり楽しく漕げます。X12AirもX12Proのエアー版ということで違和感無く気持ちよく漕げました。

レースはレベル問わず皆さん楽しんでいました。個人的にいつもレースしている側なのですが今回観戦する機会も多く皆さんが笑顔でフィニッシュしているのを見ると微笑ましくなりました。順位や競技としてでは無くレースにでることはパドリングを多くの人と共有し楽しむ手段でもあるんだなと感じました。



決勝の時にはお出かけ中の人たちも増え今までレースしてきた中で一番ギャラリーが多かった気がします。こうなると決勝は気合いも入り最初と最後は本気でダッシュ。選手としてもギャラリーが多い中漕げるのは凄く嬉しかったです。

今回この横浜SUPオープンレースは「東京湾大感謝祭」の一環だったので表彰式はレース後赤レンガのステージで行われました。急遽メダルを渡すプレゼンターと少しトークをさせて頂いたのですが参加者の皆さんが暖かい目線を送ってくれたので緊張せず話せたと思います。

今回のレースは今後のSUPレースのあり方、そして日本に多くある町中の川で今後SUPレースが盛り上がるきっかけになってくれたと思います。僕自身みなとみらいで漕げたのは凄く嬉しく、皆さんとお会いしお話できたのも楽しかったです。

もう一つ嬉しかったのがKOKUA SUPのレッスンを受けに来てくれている皆さんの漕ぎを間近で見れたことです。間近で見ることも出来、皆さんの上達ぶりにはびっくりしました。特に春から毎月クリニックを受けに来てくれているOさんとIさんが1位、2位。そしてレースアカデミーにも参加してくれているAさんが3位とトップ3独占しているのを見て嬉しく感じました。

僕も負けないよう、全日本まで頑張ります!

Paddle with Aloha,
Kenny

Thursday, October 23, 2014

パドルのサイズを変える



最近は雨で寒いですね。寒いと漕ぎたくないなと一瞬思いますが。。。そんな時こそ練習するのが大好きです。笑

今日は久しぶりに練習方法について書きます。「時期によってパドルを変える」

いろんなパドルをコンディションや日によって使っている人も多いと思います。ある日はKialoa。そして次の日はSICのBattleなど。。。

これはパフォーマンスを向上したい人にとってはお勧め出来ません。

なぜかというとメーカーやモデルを日によって変えてしまうと漕ぎの感覚、身体の使い方などが変わってしまうからです。例えばシャフトが固く力が逃げずガッツリ漕げるパドルを使った翌日にシャフトがしなりリズムが作りやすいパドルを使うと。。。自分の漕ぎの動作やリズムが定まらなくなってしまいます。(これは板も一緒です)

そしたら毎日同じパドルで漕ぐのがいいのかと言うとそうではありません。

SICのグローバルチームライダーのGeorges Cronsteadt(TahitiではレジェンドのカヌーパドラーでありSUP界でもトップを走る選手)によると「タヒチのカヌーでは昔から練習時はブレードのサイズを大きくしレース2週間前になるとブレードを小さくする」と言っていました。これはTahitiのトップカヌーチームのShell Va'a, EDTやOPTも一緒です。

ただ重要なのは「ブレードのサイズを大きくする」ことです。シャフト、グリップの形、ブレードの形状は変えてはいけません。なぜかというと全く漕ぎが変わってしまうからです。例えばGeorgesはSICのBattle 100で普段練習しレース2週間前になるとBattle 90で漕いでいます。

左から:Battle 100, Battle 90 (custom), Battle 80

僕も最近はBattle 100を使っています。時々90や80に試しでインターバルの最後のセットなど変えますが自然にストロークのスピードも上がり疲れにくくなります。そしてなによりもブレードの大きさが違うだけなので漕ぎの感覚(グリップ、シャフトなど)は全く変わりません。

そしてやっぱりバトルの軽さ、そして固さは板のスピードに繋げやすい。

皆さんも是非試してみてくださいね!

Paddle with Aloha,
Kenny

Tuesday, October 21, 2014

熊野SUPマラソン:自信を持つことの大切さ



日曜日に開催された「第1回熊野SUPマラソン」に参戦してきました!

カリフォルニア・ハワイ遠征から帰国し直後の大会なので出場するかしないか迷いましたが世界遺産の熊野に行くことなんて滅多にできないので行くことに。

レース2日前までは日本地理に弱い僕は熊野がどこか認識していませんでした。帰国してGOOGLE Mapで調べるとめちゃくちゃ遠くてびっくりしました。最初から最後まで運転してくれたSICの山内さんに感謝です。(遠くてビビっていたけど僕は助手席で座っていただけです)

熊野に到着した問いは既に日が暮れる直前でしたが海と山の距離が近くびっくりしました。葉山も海と山が近いんですが熊野は葉山よりも山が大きくパワフルでした。

熊野駅のビジネスホテルにチェックインし、何か食べようと思ったらあまりご飯屋さんがなく結局焼き肉を食べることに。ここ凄く美味しかったので来年熊野に行く方は是非!

*ここからの写真は全てMauiから来ていた808photo.meのYohanが撮ってくれた写真です。彼は数多くのカヌーのレースをハワイで撮っている有名な写真家。(https://www.facebook.com/808photo.me

Photo by: 808photo.me
レース当日になり会場へ向かうとそこで待ち迎えてくれていた海と砂浜の景色にびっくりしました。本当に日本なのかと思うぐらい水も青く砂も白い。そして予想以上にSUPが多くてびっくりしました。(SUPマラソンに参加された人は総合168人)SICの板も多くて目立っていました。
Photo by: 808photo.me
そして今回熊野に来たもう一つの目的はモロカイチャンピオンのTravis Grantと漕ぐためです。Travisは3年前程から同じOC-1メーカーのライダーという接点があり今では仲いい友達です。2週間前はBattle of the Paddle, 1週間前はMolokai Hoeで一緒になりました。Travisを知らない人も多いと思いますがもともとはオーストラリアに住んでいてハワイに移住した世界的にも有名なアウトリガーカヌーのパドラーです。SUPの漕ぎ方もConnor Baxterや他の外人選手のように身体に無理がある漕ぎはせず(これについてはまた今度書きます)凄く効率がいい安定感溢れる漕ぎをします。その彼と一緒にレースし肌で感じ学びたいと思い熊野に来ました。
折り返し手前。スタート出遅れたが追いつき安定した漕ぎでついていく
Photo by: 808photo.me

レースコースは15kmの往復コースレース。BOP, Molokai Hoeと連戦明けだったので少し疲れが残っていましたがTravisも全く同じ状況だったので気合いが入りました。そして付いて行かないと肌で感じることはできないので最後のことは考えずとりあえず付いて行こうというレースプランを立てました。
Photo by: 808photo.me

付いて行くはずだったのですがスタートで隣の選手と接触し、出遅れたため10番手ぐらいからトラビスを追うことになってしまいました。そしてスタート前の緊張感がBOPやMolokaiと比べて無かったため、ボードショーツの紐を結ぶのを忘れてしまい折り返し地点で一度座り結ぶことに。(写真を見ると下がっているのが分かります 苦笑)折り返し地点手前でやっと追いつきそこからは7−8割でトラビスと並走。彼もダウンウィンドの為に温存していると感じたので僕も温存することに。
ジェットに声をかけられ折り返し地点へ戻る
Photo by: 808photo.me

折り返し地点となっていた船が中々見当たらないなと二人で話ていたらいきなりジェットスキーが後ろから来て「折り返し地点を越えています引き返して回航してください」と言われました。それを聞き振り返ると僕たちは相当沖にいて600メートルぐらい折り返し地点を通り越していました。そこから急いで戻り回航。回航した瞬間彼に「See you at the finish line (じゃあゴール地点で!)」
ダウンウィンドスタート
Photo by: 808photo.me
ここからはダウンウィンドで自分自身もいい感じでうねりに乗っていたのですがじわじわとはなされました。後ろからも見ていて無駄が無くメリハリをつけウネリを最大限に乗りこなしているのが分かりました。

結局最後は3分離されて2位でゴール。

今回一緒にやって感じたことは「上手さ」でした。さすがモロカイで優勝してカヌーのトップ選手なだけあり「漕ぎ力」は凄かったです。ただ近いうちに必ず同じ様な走りができると感じました。そして漕ぎのテクニックや技術に関しては自分も衰えていないと思いました。(日本人には日本人に向いた漕ぎがあることを確信しました。これについてもまた今度)

後は上手さです。これはBOPでも感じましたがトップ選手は「上手い」。本当に凄い選手はどんなコンディションでも速いです。彼らから波が大きいからや荒れているから、フラットだからだめだったとかいう言い訳は一切ありません。それは彼らは本当に速く「上手い」からです。BOPでもそうでしたがいくら波のタイミングや運があってもトップ30の選手は変わりません。皆決勝に残り結果を残す。
Photo by: 808photo.me
今回のトラビスのダウンウィンドもそうでしたが落ちることも無く板を上手くうねりに乗せてました。この上手さはあらゆるコンディションで練習し、沢山のレースを経験し、自信があるあらです。僕の課題はどんな相手、そしてどんなコンディションでも自信がもてるようもっともっと漕ぐことです。皆さんも不安だったり緊張して実力を発揮出来ないと思う人はとにかく練習を誰よりもすれば自然に自信が付き不安や緊張もなくなるはずです。僕も8月のShonan Chigasaki Proでは初めて海外選手と対戦するということで緊張しいいパフォーマンスが出来なかったのですがその経験を活かしBOPと今回のレースでは自信を持ってレースできました。
初めてのさんま

トラビスの人柄はいつも通り最高で参加しているパドラー皆さんの笑顔を見て「パドルスポーツって素晴らしいな」と思えました。トラビスも「日本のパドルコミュニティーは皆ハッピーで素晴らしい」と言ってました。主催者の皆さん、スポンサーの皆さん、そして参加者の皆さん。素晴らしい大会をありがとうございました!

速くなる為に一番重要なのは自信

去年と比べ今年レースで結果を残せているのは「自信」がついたからです。一つは練習の質、量、そしてテクニックから生まれる自信です。今年はSUPに打ち込み年間メニューをシーズン前に決め練習の質を上げました。そしてテクニックもオフシーズンに改善しSUPを漕ぐ量も増やしました。大切なのは謙虚な気持ちを忘れず自信を持って漕ぐことです。
荒れていても安定して漕げる板
Photo by: 808photo.me

もう一つ自信がついた理由は自分が使っているギアに対する自信です。去年のシーズンが終わってから数多くのパドル、そして板を12月に乗ってきました。その結果どんなコンディションでも一番いいと思えるSICのX12Proに出会いました。フラット、アップウィンド、サイドウィンド、ダウンウィンドでも一番調子がいい板です。2015年もこのモデルが継続されるので使い続けるのが楽しみです。パドルもKialoaとSIC Battleを使い回しています。パドルも一時期は迷い夏には噂のQuickblade Trifectaを2週間ほど使いましたが日本人の体系、そして漕ぎ方に合わないと感じ手放しました。全日本は肩の調子もいいのでSICのBattle 90でいきます。

自分の乗っている板もパドルもどんなコンディションでも一番ベストな選択だと胸を張ってスタートラインに立てるのと立てないのじゃ大違いだと思います。トップレベルの戦いだとそこで勝敗が決まります。
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ここ1ヶ月は今までの競技人生の中でもかなりハードなスケジュールだったのでオフシーズンが待ち遠しい感じです。ただオフに入る前に11月の全日本選手権があります。最高の状態でシーズンを締めくくれるようにしたいと思います。

とりあえず身体を休め、ギアの調整をし今週後半からまた練習を再会したいと思います!

Paddle with Aloha,
Kenny